| 父が亡くなり、相続が発生しました。登記はいつまでにしなければならないのですか? |
相続登記に関しては、しなければならない期限はありません。
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します。 相続人が数人あるときは、相続財産はその共有に属します。 この共有関係を解消させるため、遺産分割の制度があります。 遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生じます。
つまり、遺産分割がされるまでは相続人が共有している状態になります。 ですが、遺産分割が成立すると、被相続人が亡くなったときから、各財産を取得したことになります。
ところが、遺産分割が成立した場合に、法定相続分と異なった割合で相続人が取得することになったとの登記をしなければ、第三者に対して主張することができません。 遺産分割が成立した場合に、その内容の登記をする前に、 (1)一部の相続人が法定相続分による相続をしたとの登記をし、その者の相続分を他人に売却してしまった場合 (2)一部の相続人の債権者が債権者代位で相続登記をし、その相続分を差し押さえしてしまった場合 に、困った問題が発生します。
遺産分割が成立した場合には、すみやかに相続登記をした方がよいでしょう。
また、遺言があるときにも同様の問題が発生する場合があります。 ご注意下さい。
|
| 父が亡くなりました。私は4人兄弟の末っ子ですが、他の兄弟から財産放棄をして兄に財産を相続させるように言われています。どうも納得できないのですが、本当に長男にすべての財産を渡さなければいけないのでしょうか? |
父の死亡により発生した相続における法定相続分は、母がご存命であれば母1/2、子それぞれ1/8となります。 母がすでに亡くなっていれば、子はそれぞれ1/4となります。 ただ、必ずしも法定相続分のとおりに分けなければならないわけではありません。 遺産分割協議の中で、ほかの相続人が譲歩することができるのであれば、どのように分けてもよいのです。
遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してされます。 遺産分割協議は、相続人全員が同意して成立します。 納得のいかない協議内容でしたら、印鑑は押さないことです。
ただ、下記のような場合は、じっくりと話し合いをする必要があるでしょう。 (1)自宅しかなく、相続人のうちの一人とのみ同居していた場合 (2)経営していた会社に関する財産のみの場合(株式、担保に入っている不動産等)で、その後継を予定されている者が相続人の一人のみの場合 (3)農業等を相続人の一人とのみ営んでいた場合
遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、協議をすることができないときは、家庭裁判所に遺産分割調停の申し立てをすることができます。
相続の開始によって共同相続人の共同所有となった相続財産は、遺産分割手続を通して、個別具体的に各相続人に帰属します。
何も取得しないとの遺産分割協議をしたのであれば、相続人ではありますが、具体的に取得する財産がないことになります。 |
| 父が亡くなり、母と兄と私が相続人となりました。父の財産は両親と兄一家が住んでいた土地・建物だけです。借金はありません。母と兄から、財産放棄(遺産放棄?)するように言われています。それに関して不服はないのですが、どのような手続きをすればよいのでしょうか? |
相続が発生すると、相続人は原則として亡くなった方の一切の財産・債務(借金)を受け継ぎます。 ただ、債務が多い場合や、相続人の財産を受け継ぎたくない場合には、手続をとって、受け継がないことができます。 それが相続放棄です(「財産放棄、遺産放棄」という言葉は民法上ありません)。 相続放棄をすれば、はじめから相続人とはならず、財産も相続しない代わりに債務も相続しません。 この場合は、相続放棄の申述を家庭裁判所にしなければなりません。
そうではなく、ある特定の財産を取得しないということもできます。 法定相続人の間で遺産分割協議を行ってする方法です。 この場合は、相続人であることには変わりはありませんので、債務は承継します。
お尋ねのケースでは、「財産放棄(遺産放棄)」と言われていますが、遺産分割協議をすることになると思われます。 いろいろな事情を考慮して、法定相続人全員で話し合いをし、正式な遺産分割協議書を作成することをお勧めします。
|
| 生命保険料は、故人の財産の一部として計算されますか。それとも、保険金は受取人がいったん受け取った上で残りの財産が分配されるのでしょうか。 |
被相続人が被保険者であり、受取人に相続人の内の特定の者を指定した場合、その相続人は保険契約の効果として生命保険金請求権を取得することになります。 相続によって取得するわけではありませんので、相続財産に含まれないと解釈されます。
ただ、相続人の公平を期するため特別受益として持ち戻しの対象とすべきかどうかの議論はあります。
|